60代でお金に困る人と、困らない人

皆さま、ごきげんよう。「かたづけマダムすみ子」でございます。
今日お話しするのは、少し背筋が伸びるような、でも知っておけば心の底から安心できる「お金と老後」のお話です。
「60代でお金に困る人と、困らない人」。
その違いは、一体どこにあると思いますか?才能でしょうか? 運でしょうか?
いいえ、実は圧倒的な「知識の差」なのです。
私の知人に、70代の山田さん(仮名)という方がいらっしゃいます。山田さんは定年後、こう肩を落としていました。
「もっと早く知っていれば、こんなことにはならなかった……」
山田さんは、現役時代はしっかり働いていれば年金だけで暮らせると思い込んでいました。しかし、現実はどうでしょう。物価は上がり続け、電気代もガス代も食費も、私たちの想像を超えて値上がりしています。医療費も予想以上にかかり、貯金はみるみる減っていきました。気づいた時には、選択肢が少なくなっていたのです。
今、日本はインフレの時代。年金額は大きく増えないのに、生活費だけが増えていく。この現実に、多くの60代が不安を抱えています。
でも、皆さま、諦めないでください。そして、怖がらないで。
今からでも、絶対に間に合います。
今日は、40代・50代から準備を始めたい方、そして今まさに60代を迎えている皆さまへ、不安を解消するための「9つのステップ」を丁寧にお伝えします。
焦る必要はありません。このブログを読み終える頃には、明日から何をすればいいのか、その一歩がはっきりと見えているはずですよ。さあ、一緒に安心の老後を手に入れる旅を始めましょう。

👉ステップ1:必要な老後資金を「自分の物差し」で正確に知る
テレビをつければ「老後2000万円問題」だの「3000万円必要」だの、不安を煽るような数字が飛び交っていますわね。皆さま、その数字に惑わされていませんか?
実は、必要な老後資金は、人によって全く違います。
2000万円という数字は、あくまで特定のモデルケース(夫婦2人、持ち家あり、年金21万円、生活費26万円など)の話。毎月5万円の赤字が出るから30年で1800万円、という計算です。
でも、もし皆さまが「月20万円で心地よく暮らせる」方なら?
年金が月19万円あれば、赤字は月1万円。30年でも360万円あれば足りる計算になります。逆に、趣味を謳歌して月30万円使いたいなら、もっと必要になる。
大切なのは、「他人の数字」ではなく「あなた自身の現実」を知ることです。
まずは以下の4つを確認してみましょう。
- 年金の手取り額: 額面ではなく、税金や保険料が引かれた「実際に使える金額」です。
- 毎月の生活費: 食費、光熱費、通信費……ざっくりで構いません、書き出してみてください。
- 予備費の確保: 家電の買い替え、家のメンテナンス、急な医療費、そして自分らしいお葬式の費用。合わせて400万円ほど見ておくと安心です。
- 毎月の収支: 年金 - 生活費 = いくら赤字(あるいは黒字)になりますか?
この現実を直視するのは少し勇気がいりますが、暗闇で正体不明の幽霊に怯えるより、ライトを照らして「あ、これくらいの段差なのね」と確認する方が、ずっと心は落ち着くものです。
👉ステップ2:年金制度の「最新情報」をアップデートする
「年金なんて難しくて分からない」と後回しにするのが、一番もったいないことです。
実は2026年から2029年にかけて、制度は大きく変わります。
例えば、パートで働く方の社会保険加入対象が広がります。2026年10月からは、収入に関係なく加入することになる可能性があります。保険料の負担は増えますが、その分、将来もらえる年金も増えます。
また、「在職老齢年金」の基準も変わります。
働きながら年金をもらう場合、合計額が一定を超えると年金がカットされる仕組みですが、この基準額が2026年4月から「月62万円」に引き上げられる予定です。しっかり稼ぎたい方には朗報ですわね。
そして、受給開始のタイミング。
65歳が基本ですが、60歳から繰り上げることも、75歳まで繰り下げることもできます。
繰り上げると1ヶ月ごとに0.4%減り、繰り下げると0.7%増えます。
私の知人で、「どうせ長生きしないから」と60歳から繰り上げ受給を選んだ方がいました。月15万円のはずが、月11万4000円に。でも、80歳を超えてもその方は大変お元気。物価が上がっても年金額は増えない……。総額で1000万円以上の損失になり、「あの時の判断を後悔している」と仰っていました。
迷ったら、まずは年金事務所で「自分の場合の試算」をしてもらいましょう。ネットの「ねんきんネット」も便利ですよ。一度決めたら変更できませんから、慎重に、でも賢く判断しましょう。
👉ステップ3:年金以外の「小さな収入源」を育てておく
年金だけで生活を賄うのは、今の時代なかなか大変です。
でも、60代からでも「自分のお財布」を潤す方法はたくさんあります。
まず、「経験」という資産を使いましょう。
事務や経理をされていたなら、個人事業主の記帳代行。営業をされていたなら、アドバイザー。
最近は「ココナラ」などのプラットフォームで、自分のスキルを30分単位で売ることもできます。
また、趣味を収入に変えるのも素敵です。
編み物が得意ならメルカリで販売。写真が好きなら素材サイトに登録。
大切なのは「無理をしないこと」。月5万円でも、年金にプラスされるだけで、生活の潤いは全く変わります。
そして、「不労所得」という考え方。
65歳の田中さん(仮名)は、50代から月3万円ずつ「高配当株」に投資してきました。15年経った今、年間25万円ほどの配当金が入ります。
「年金で生活し、配当金でゴルフや旅行を楽しむ」。この2階建ての仕組みが、田中さんの笑顔を支えています。
今は「新NISA」という素晴らしい制度もあります。
まずは月1万円からでも、「全世界株式」などのインデックスファンドを積み立てる。投資はギャンブルではありません。「長期・積立・分散」を守れば、老後の心強い味方になってくれます。
👉ステップ4:お金の知識という「最高の防具」を身につける
知識は、詐欺から皆さまを守る「防具」でもあります。
悲しいことに、60代以上は詐欺のターゲットになりやすい。2024年の被害額は約720億円、その8割が60代以上です。
「還付金があります」「あなただけに特別な投資話が」「息子さんがトラブルに……」。
こうした言葉を聞いたら、100%疑ってください。
特効薬は「電話に出ないこと」です。知らない番号は留守番電話に任せましょう。本当に用事があるなら、メッセージを残してくれますから。
また、お金の勉強も今は無料でできます。
YouTubeや図書館を活用しましょう。ただし、「これを買えば儲かる」と急かす人には近づかないこと。金融庁のウェブサイトなども、意外と分かりやすくておすすめですよ。
👉ステップ5:住まいと暮らしを「ダウンサイジング」する
皆さま、今お住まいの家、広すぎませんか?
10年後、20年後の自分を想像してみてください。
2階への階段の上り下り、大丈夫でしょうか? 玄関の小さな段差でつまづきませんか?
高齢期の転倒事故の8割は、実は「自宅内」で起きています。
元気な今のうちに、バリアフリー化を検討するか、あるいは生活スペースを1階に集約する工夫をしましょう。
そして、私が一番得意な分野、「断捨離(だんしゃり)」です。
実は、物を減らすことは、究極の節約術なのです。
4LDKの一軒家から2LDKのマンションに住み替えた方は、固定資産税や光熱費だけで年間20万円も浮いたそうです。10年で200万円の貯金ができるのと同じです。
さらに、物が減れば「探し物」をする時間が減ります。
「あれ、どこに置いたかしら?」と1日10分探していると、1年で約60時間。
時給1000円で換算すれば、年間6万円分の時間を捨てているのと同じです。
整理整頓は、お金と時間を生み出す投資。マダムと一緒に、まずは引き出し一つから始めましょう。
👉ステップ6:健康への投資は「最も利回りが良い」
「健康が一番」と言いますが、これ、お金の面でも本当のことなんです。
60代以上の医療費は、年間平均で約70万円(自己負担は1〜3割)。でも、これに歯科治療や自由診療が加われば、あっという間に膨らみます。
例えば「歯」。
インプラントを3本入れたら100万円以上かかることもあります。でも、3ヶ月に1回、数千円の定期検診に行っていれば、その出費は防げたかもしれません。
予防に20万円かけることは、将来の100万円の支出を防ぐことになります。「予防」は最もコスパの良い投資なのです。
1日20分のウォーキング、野菜から食べる習慣、そしてたっぷりのお水。
これらはすべて、将来の「医療費」を減らすための貯金だと思ってください。
体が元気なら、長く働くこともでき、趣味も楽しめます。健康を失ってからお金をかけても、心から楽しむことは難しい。だからこそ、今、自分の体に投資しましょう。
👉ステップ7:知らないと損する「公的制度」を使い倒す
日本には、申請しなければもらえない、でも知っていれば得をする制度がたくさんあります。
例えば「医療費控除」。
家族全員の医療費が年間10万円を超えたら、確定申告で税金が戻ってきます。病院の代金だけでなく、薬局で買った薬、通院の交通費、歯科治療も対象です。過去5年分まで遡って申請できますから、領収書は捨てずに取っておいてくださいね。
また、各自治体独自のサービスも要チェックです。
「高齢者向け配食サービス」「タクシー券の助成」「補聴器の購入補助」……。役所はわざわざ教えてくれないことも多いですが、地域包括支援センターなどに足を運んでみれば、「えっ、こんな助成があるの?」という発見があるはずです。
「リフォーム補助金」も、介護保険を使えば上限20万円まで、自己負担1〜3割で手すりの設置などができます。制度を賢く使って、自分のお金を守りましょう。
👉ステップ8:「人間関係」という目に見えない資産を築く
お金だけあっても、心は満たされません。
老後の本当の豊かさは、人との繋がりにあります。
孤独は、実は健康にも家計にも悪影響を与えます。
話し相手がいないと認知症のリスクも上がりますし、体調の変化に気づくのが遅れて、医療費が跳ね上がることもあります。
一方で、コミュニティがある人は強い。
「あそこの病院の先生がいいわよ」「あの制度を使うと安くなるわよ」という情報は、人との繋がりから入ってきます。
野菜を分け合ったり、ちょっとした助け合いができたり。こうした関係は、お金には換算できない大きな「資産」になります。
家族とも、適切な距離感で良好な関係を保ちましょう。
「ありがとう」と言葉にする。離れていても近況を伝える。
依存するのではなく、尊重し合う。そんな絆が、何よりの安心感を与えてくれます。
👉ステップ9:最後を整える「就活(終活)」の準備
人生の最期をどう迎えるか。
これを考えることは、縁起の悪いことではなく、残される家族への「究極のラブレター」です。
山田さんのように「もっと早く整理しておけば」と後悔しないために、以下の情報を一つのノート(エンディングノート)にまとめましょう。
- 銀行口座・証券口座の一覧(休眠口座は今のうちに解約を!)
- 保険証券の場所
- クレジットカード、サブスク契約の状況
- パソコンやスマホのパスワード(ヒントを添えて)
- 延命治療や葬儀の希望
私の生徒さんで、お母様が亡くなった後、通帳がいくつも出てきて手続きに数年かかった方がいらっしゃいました。
口座を2つに絞る。大切なものに付箋を貼っておく。
それだけで、家族の負担は劇的に減ります。
「就活」は、死ぬ準備ではありません。
残りの人生を、より輝かしく、悔いなく生きるための準備です。
身辺が整理されると、不思議と心に余白ができ、新しい楽しみが入ってくるものですよ。
👉おわりに:今日からできる「小さな一歩」
皆さま、長いお話を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
たくさんの情報に、「一度には無理だわ……」と思われたかもしれません。
それでいいんです。
マダムからのお願いは、たった一つ。
「今日、何か一つだけ始めてみる」ことです。
- 財布の中の、使っていないポイントカードを1枚抜く。
- 通帳の保管場所を確認する。
- 今日は野菜から先に食べる。
- 近所を15分だけ散歩してみる。
そんな小さなことで十分。完璧を目指す必要はありません。
その一歩が、10年後のあなたを、そして大切なご家族を笑顔にします。
日本は今、厳しい時代かもしれません。でも、知識を持って、身の回りを整え、前を向いて歩く皆さまなら、必ず安心で豊かな老後を迎えられます。
あなたの未来は、今日の小さな一歩から始まります。
人生100年時代。まだまだ、楽しいことはたくさんありますわ!
お金の不安を少しずつ手放して、心穏やかに、ご機嫌な毎日を過ごしてまいりましょう。
かたづけマダムすみ子は、皆さまの新しい出発を、いつも心から応援しております。
それでは、また次のブログでお会いしましょうね。
皆さまの今日が、光り輝く一日でありますように。
