【60代からの掃除習慣】清潔な家が続く6つの小さなコツ|無理なく整う暮らし方

断捨離
【60代からの掃除習慣】清潔な家が続く6つの小さなコツ|無理なく整う暮らし方

4月も下旬、朝起きて窓を開けると、若葉の青い香りと土のしっとりした匂いが部屋に流れ込んでまいります。玄関の鉢植えのチューリップも色あせ始め、かわりに鈴蘭の小さな花が白く並び始めた、そんな季節でございます。

片付けマダムすみ子でございます。

油ハネを見つけても、もう沈まない

先日、夕食の後に台所の壁の油ハネを見つけたんです。以前の私なら「ああ、また汚れてる。ちゃんと掃除できていない証拠だわ」と気持ちが沈んでいました。でも今は、ふきんでさっと一拭きして「はい、今日も一息」と終われるようになりました。70代に入ってからは、大掛かりな掃除をしなくても清潔な家を保てる日々の習慣が、少しずつ分かってきたからだと思います。

今日は清潔な家が続く6つの小さな習慣をお話しいたします。片付けたいのに動けない自分を責めなくていい方法です。時間をかける掃除もやらなくてはと気張りません。毎日の中で続けていくと、2、3週間ほどで家の空気はちゃんと変わっていきます。夫と2人暮らしの我が家でも無理なく続いていますので、きっと大丈夫です。

1つ目の習慣、朝、窓を開けて空気を入れ替える

清潔な家を保つ1つ目の習慣は、朝、窓を開けて空気を入れ替えることです。朝の空気が変わるだけで、その日1日の過ごし方や気分まで変わります。掃除道具も大きな力も必要ありません、ただちょっと手を伸ばして窓を少し開けるだけ。「掃除や片付けの話なのに」と思うかもしれませんが、最初に整えたいのは物ではなく、毎日過ごしている家の空気なんです。

目は覚めていてもなかなか布団から出られず、体も気持ちも動き出さないこと、ありませんか。そんな時ほんの少しだけ頑張って、まずは窓を1つ開けてみる。それだけでも外の風が1筋通って、部屋の空気が動き出します。朝の柔らかい光が入ってくると、胸のあたりがほどけるように肩の力も自然と抜けていくのでございます。

私自身も以前はカーテンを閉めたまま「また1日が始まるのか」と重たく感じる朝がありました。家の中が暗いままだと気持ちまで重たくなって、洗い忘れた食器もそのまま、紙ごみも置きっぱなし、いろんなことが「後でやろう」になりがちだったんです。でも数ヶ月続けるうちに朝起きること自体が少しずつ楽になっていきました。

「窓を開けるだけでそんなに変わるの」と思うかもしれません。でもこれにはちゃんと根拠もあります。朝の光を浴びるとセロトニンという幸せホルモンが働いて気持ちが整いやすくなります。また、一晩締め切った部屋では二酸化炭素が溜まりやすいので、頭がぼんやりする一因にもなります。空気を入れ替えることは、1日を気持ちよく始めるだけでなく、それ自体が暮らしを整える行動なんですね。寒い日は1分、暖かい日は5分ほどでも十分でございます。

2つ目の習慣、1日1箇所だけ小さく整える

清潔な家を保つ2つ目の習慣は、1日1箇所だけ小さく整えること。食卓も台所もリビングも玄関も、片付けるならまとめてやった方がいい気がしますよね。でも1度に全部やろうとすると、それだけで気が重くなり手が止まりやすくなります。「今日はここだけ、1日10分でも十分」、そう切り替えるだけで気持ちは随分軽くなります。

私も以前は週末に時間を取って一気に片付けないと気が済まないタイプでした。でも年を重ねるうちに、それがだんだん負担に感じるようになりました。「床だけ拭くつもり」が横の棚や引き出しまで気になって、気づけば疲れてしまい結局どこも終わらない。そんなことがよくありました。

だからある時から、もっと小さく始めようと思い、1箇所限定の片付けから始めました。「今日は食卓だけ、今日は洗面台だけ」、そう決めて他の場所は見ないようにしてみたんです。すると1つ終えるだけで、少し誇らしい気持ちになれました。一見「1箇所だけでは遠回りで効率が悪い」ように思えます。でも実はその方が、かえって家全体は早く片付くことがあるんです。気持ちの負担が少ない分、続けやすくなるからです。

1つできると次もやってみようという気持ちが自然に生まれます。食卓が綺麗になるとその隣の調理台にも手が伸びる、洗面台を整えると鏡の曇りまで拭きたくなる。時間も長くて15分まで、そのくらいで終える方がかえって続けやすいのでございます。

3つ目の習慣、静かに一拭きする「拭く瞑想」

3つ目の習慣は、静かに一拭きすること。どんなに疲れていても、片付ける気力がなくても、気負わず始めやすい習慣があります。まずは1箇所、一拭き、たったそれだけで十分です。

私は毎朝なるべく目覚ましを使わず、6時頃には起きるようにしています。起きたら顔を洗う前に、まだ眠い目を擦りながら台所の床をさっと一拭きします。以前は「朝から掃除をするなんて面倒で続かない」と思っていました。拭くだけで何か変わるとも思っていませんでした。でもテレビもつけない静かな時間に、ただゆっくり手を動かしていると、一拭きするたび呼吸が深くなり少しずつ頭がさえていくようで、私にとってこの時間は掃除というより「拭く瞑想」に近い贅沢な時間なのです。

食卓をさっと拭く、棚の上の埃りを優しく払う。そんな小さなことでも家を整える時間になります。「掃除が足りないのでは」そう感じる方もいるかもしれません。でも同じ動きを静かに繰り返すことは、実際に呼吸を整えて気持ちのざわつきを和らげる力があります。朝の静かな一拭きは、家を清潔にするだけでなく、散らかりがちな気持ちを「今ここ」に戻す時間でもあるんですね。

4つ目の習慣、掃除道具を増やしすぎない

4つ目の習慣は、掃除道具を増やしすぎないこと。便利にするために増やした道具が、かえって手を止めてしまうことがあるのです。台所、お風呂、トイレ、玄関まわり、掃除する場所はいろいろありますよね。始めようと思った時、「あの洗剤はどこだったかな」「雑巾はどれだったかしら」と探すだけでやる気がしぼんでしまう、そんなことはありませんか。

私も以前は道具を増やせば掃除しやすくなると思っていました。でも実際には探す時間ばかり増えて、かえって後回しになることが多かったんです。それはやる気が足りないからではなく、始める前の手間が多すぎるだけなんですね。

道具は多いほど便利とは限りません。丈夫な雑巾や古い歯ブラシのような身近なものほど、意外と役に立ちます。中性洗剤や重曹、お酢のように幅広く使えるものがあれば、それだけでも十分です。普段の掃除道具の中から本当によく使っているものだけを5つ前後に絞ってみる。何か買い足さなくても、それで大丈夫なんです。置き場所もできるだけ分かりやすく、すぐ手が届く場所にしてみてください。フックにかける、かごにまとめる、洗剤に一言用途を書いておく、そんな小さな工夫だけでも探す時間が減って掃除はずっと始めやすくなります。

5つ目の習慣、ゴミをその場に残さない

5つ目の習慣は、ゴミをその場に残さないこと。家の空気を重たくしているのは目立つ大きなものよりも、ちょっとした置きっぱなしだったりするんです。リビングがなんとなく雑然として見える時、その原因は脱ぎっぱなしの上着や鞄のような目につきやすいものだけとは限りません。見終わったレシート、使い終わったティッシュ、薬の袋や紙くず、こうしたものは机の端や洗面台の横、ベッドのそばに残りやすく、いつの間にか見慣れてしまいます。

片付けたい気持ちがないのではなく、小さいから後回しになっているだけかもしれません。大切なのはゴミ箱を増やすことではなく、その場で片付く流れを作ることなんです。その仕組みがあるだけで、家の中に「後でやること」が溜まりにくくなります。

私も以前はお菓子の包み紙などを「そのうち捨てればいい」と机の上に残してしまうことがありました。でも「その後」が続くうちに、次の日もその次の日も結局片付かないままだったんです。そこで「部屋を出るついでに台所のゴミ箱へ捨てに行く」と決めました。最初のうちはつい忘れてなかなか定着しなかったので、パソコンに「机のゴミ、ついでに捨てる」とメモも貼ってみました。すると3週間ほどで習慣になり、部屋を出る時に自然と手に取りそのまま捨てられるようになりました。

1日の終わりに机の上がすっきりしているだけでも、その日を気持ちよく終えられる気がします。ベッドの横、洗面台のそば、机の近く、そこに捨てる場所を1つ作ってみましょう。ゴミ箱1つで解決することもありますし、家にある紙袋やビニール袋でも十分です。

なぜ私たちは「完璧」を目指して疲れてしまうのか

ここで少し、心の仕組みのお話をさせてください。なぜ私たちは、掃除や片付けになると「全部を一気に完璧に」と思ってしまうのでしょうか。1つには、昭和の時代に「家事は主婦の成績表」のように見られていた空気が、今も心の奥に残っているからだと思うのです。お客様をお迎えする時に少しでも乱れていたら恥ずかしい、家族に「綺麗なお家だね」と言ってもらいたい。そんな気持ちが、知らないうちに「完璧でなければいけない」という重荷になっているのでございます。

もう1つは、見えてしまう情報の多さです。テレビや雑誌、動画で映るピカピカのモデルルームのようなお家を見ると、「うちはどうしてこうならないのかしら」と比べてしまう。でも、あれはお客様が入る前に一度整えられた特別な瞬間であって、誰かが毎日そこで暮らしている家ではないのです。

1度整えてもまた散らかったり汚れたりするのは、そこでちゃんと暮らしている証拠です。清潔な家で暮らす方というのは、特別なことをいくつも増やすより、気づいた時に少し整えることを日々続けているんだと思います。完璧を手放すことが、実は清潔さへの近道なのでございます。

我が家の「小さなゴミ袋」作戦

ゴミをその場で処理するために、我が家で取り入れた小さな工夫をご紹介します。台所のゴミ箱のほかに、リビングのソファの脇、寝室のベッドサイド、洗面台の下の3箇所に小さなビニール袋をクリップで留めておくのです。ティッシュ1枚、レシート1枚、薬の空き袋、そういう細かなゴミはその場で処理できるようにしました。

この小袋は1週間に1度の燃えるゴミの日にまとめて捨てるだけ。道具はスーパーのレジ袋で十分です。始めてから2ヶ月、主人からも「なんとなくリビングが前よりすっきりして見える」と言われるようになりました。細かなゴミが視界の中にあるだけで、空間は確実に重たく見えるもの。それが消えるだけで、同じお部屋の印象がここまで変わるのかと驚いたのです。投資ゼロ、明日からできる工夫ですから、もしよかったら試してみてくださいね。

6つ目の習慣、季節ごとに見直す場所を決めておく

ここまで清潔な家が続く人の習慣をお話ししてきました。でも全部を綺麗にしようとすると気が重くなることはありませんか。それは1度に気にかける場所が多すぎるのかもしれません。だからこそ最後の習慣は、季節や月ごとに見直す場所を決めておくことです。「今はここだけ」と決めれば、「やらなきゃ」という焦りは随分和らぎます。

春は植木や庭道具の整理、夏はお盆前に玄関や仏壇を見直す、秋は衣替えの時期に押入れを整える、冬は防災用品を一通り見直す。年末に一気にやると大変でも、小分けに決めておけば無理なく進めやすくなります。できればカレンダーに書き込んで、前もって決めておくと気持ちも随分軽くなります。

私自身も以前は気になったところからその都度掃除していました。窓の汚れが目につく、浴室のカビも目立ってきた、カーテンもそろそろ洗いたい。あれもこれも1度に浮かぶと、何から手をつければいいのか分からなくなってしまうんですね。「また今度にしよう」、そんな日が続いてかえってやり残しが増えていました。そこで1度、定期的に見直す場所を一通り書き出して、手帳に毎月の予定として入れるようにしました。「今月はここだけやればいい」、そう思えるだけで気持ちに余裕ができて、家を整えることが前より重たくなくなったんです。

これからの暮らしは、頑張り続けるより無理なく続く形を作る方が大切です。見直す場所を事前に決めることは、今の自分を追い立てず未来の自分を助ける準備にもなります。高いところや重たいものまで全部1人で抱えなくていいんです。大変だなと感じる時は家族や周りの人に頼っても大丈夫でございます。

花が咲く時期があるように、家にもその時々に見直しやすいタイミングがあります。その流れにそっと合わせていくことで、暮らしは軽く優しく続いていくのだと思います。空気を入れ替えること、1日1箇所だけ整えること、静かに一拭きしておくこと、掃除道具を増やしすぎないこと、小さなゴミを残さないこと、季節ごとに見直す場所を決めておくこと。私も完璧を目指さず、無理なく続く形を暮らしの中に作るようにしています。あなたの明日が優しく整う1日でありますように。

最後までお読みいただきありがとうございました。